2025年6月1日㈰
浜名湖 新居港
極漁丸
にて
我が家の恒例行事。今年もこの季節になりました。
えびすき漁の準備

【準備】予約争奪戦

このえびすき漁、間違いなく面白いし美味しいし絵面もインパクトあるしで人気が高まっていく一方である。予約開始日も段々早くなっている気がする。
25年えびすき漁予約画面
今年はついに3月予約開始
同行する親父たちとは前もって日程を調整済み。いくつか決めて置いた候補の中で残っていたのが5月31日だけだったので慌てて予約。
予約開始日に予約したのに…。

船代は事前に振り込む方式になったらしく、振込確認が取れた時点で予約が確定となるらしい。
振り込んだ旨をメールするとその日のうちに返信が来て予約確定となった。

これが3月上旬の話。

会計

3人分:33,000円


【準備】泳がせ準備

そこから時は流れ5月下旬。
もういくつ寝るとえびすき漁といったタイミングで準備を始める。
せっかくだから釣りしたい。釣りを諦められないのは毎年の事である。

ただ今年は
  • ルアー釣りだと難しくて親父たちが体験できない
  • ヒラメ等の良いゲストが釣れている
  • 最悪放っておいても釣果が期待できる
という理由から泳がせ釣りをやることにする。
仕掛けは受付にて500円で販売しているらしいが自作することにする。なんせ作る材料には事欠かない。

当初は金州エビング仕掛けを流用して天秤吹き流しの泳がせをやろうと考えていたのだが、イシグロ行ってアドバイスしてもらう中で『初心者は絶対胴突き仕掛けのほうがいい。』との事。
針は、動画を一緒に見てもらいシャンクが長くて管付きのヒラメの泳がせ用をチョイス。シャンクが長い分飲まれ切れの確率が下がり、管付きなのでエサの泳ぎが良くなるという。

で、作ったのがこの仕掛け。
えびすき漁中の泳がせ仕掛け
掛かって3kgくらいまでなので糸はフロロの4号。スズキよりヒラメとかの方が嬉しいので捨て糸は短めの50cm。水深浅いので幹糸も50cm。勢いで作っちゃったエダスも50cm。
オール50cm仕掛けの完成である。


【準備】荷造り

必要な物は揃ったので荷造り開始。といっても圧倒的に少ないので気楽なもんである。

えびすき漁泳がせ釣りの準備
作った仕掛けと、現場で作るための用具・材料一式。

えびすき漁の準備
ライジャケ・酔い止めリストバンド・リストバンド・シェルジャケット上下・手拭き。
ヘッドライトとエアポンプはえびすきの必需品である。

えびすき漁の準備をパッケージ
リールまで含めて全部バッカンに収まった。

えびすき漁の調理器具準備
獲れたものは全部実家で捌くつもりなので調理器具も一式持って行く。
実家にもあるからいらないとは思うけど。

えびすき漁の準備
クーラーと長靴まで含めて準備完了。
後は当日頑張るだけ。


【釣行】道具立て


  • 21 ジグフォースSSD C634 SPEC-E(テイルウォーク)
  • 24 オシアコンクエストCT 300MG(シマノ)
  • オシアジガー MX4(シマノ)
    1.2号 600m
  • オシア ナイロンキャスティングリーダー(シマノ)
    40lb 5m
前述の通り、掛かっても3kgくらいまでの魚なのでそれに合わせたタックルセッティング。
潮の流れは間違いなく早いので、手持ちで一番水切れのいい糸を巻いてあるオシコンを選択。
竿は何でも良かったんだけど、フルソリッドのジギングロッドじゃ張りが無さ過ぎるし、遠征五目竿じゃ硬いし、真鯛竿じゃ長すぎるし…、と考えて消去法でコレ。
結果的には良いチョイスだったと思う。


【釣行】状況


海況


当日のWindy(今切口)
釣行時間0時半〜4時(実釣は1時〜3時半)
天候:晴?
水温21.0℃Windy.app
実釣エリア:今切口(3m)
:南の強風
水色:不透明

南(だと思う)からの風が絶え間なく、そのせいで水面が随分と荒れてしまっていた。
気温は決して低くなかったが風のせいで肌寒い。上着代わりのカッパを着ていて正解だった。

今年の傾向

例年にくらべエビの数は少ないらしい。前日は好調で全船100匹超えたっぽいとのことだが、これも今期初だという。

その代わりエビが大型。手のひら一杯のサイズも珍しくなく、この時期にしては破格の大きさ。

魚影は普段と変わらないらしい。
しかしこの日は魚が極端に少なく、毎年釣堀の様に魚影を確認できていたのに今年はまったく魚を見ることが無かった。
唯一見れたのは1mを超すダイナンウミヘビだけ…。


【釣行】レポート


開始まで

11時~1時

今年は里帰りを兼ねていたので一家で実家に遊びに来ていた。
20時には子供たちを寝かしつけて自分も仮眠を取り、11時に起床。親父たちと合流して出発する。

実家から集合場所の砂揚場までは1時間くらい。余裕をもって到着したのだけど、もう駐車場が空いてないくらい人が集まっている。
車のナンバーを見てみると、名古屋・岐阜・三重等々…、県外ナンバーばかりである。西の方が多い印象。
参加者の雰囲気も去年までとは違っていて、釣り人っぽい人が多いというか、手練れ感が凄いというか、初心者じゃない空気が強い。
良い道具を持ってきている人も多く、多分あの人たちエビすくうんじゃなくてスズキをガチで狙ってるんじゃないかな、って勝手に考えていた。

受付を済ますと担当してくれる船頭さんが呼ばれて船まで案内してくれる。
くじ引き開始までしばし雑談。
今年は数が少ない日が多い。昨日100匹超えたけど、出船した船が全部100匹超えたのは昨日が初めてじゃないかな。
オマケに今日は風で水面が荒れちゃってて、こういう日はエビが潜っちゃうから余り良くない。
魚は日によるけど、昨日は2kgくらいのヒラメとか流れてきたから運が良ければ釣れるかもしれないね。

参加者は年々増えてきているけど、その分魚もエビも年々減っている気がする。
とのこと。なかなか暗雲漂う感じである。

しかもこの後の場所決めのくじ引きが最下位で、一番ハズレのポイントとなってしまった。
ますます暗雲漂う感じなのである。
「まあ、行ってみないと分からないから…。」と船頭さんもフォローの言葉を入れてくれている。
ここまで期待値低いスタートは初めてだがもうしょうがない。定刻になり離岸、出船である。


えびすき漁

ところがどっこい、好調なのである。船を係留してすぐさまエビが流れてきた。しかもでっけえ。
25年えびすき漁のクルマエビ
この大きさのエビは初めて。しかも今回はこのサイズが珍しくない。

大体20分おきに波が来て、そのタイミングで10匹取れるかどうかといった感じなのでエビの数は少ないかもだけど。

しかも今年は魚影が薄くエビの横取りも少ない。
潮が船の斜め前から当たる形だったので船底に潜り込んでしまう分は取り逃してしまうがそれ以外は大体拾える。
25年えびすき漁
万が一見逃しても船尾で船頭さんが拾ってくれるあんしん仕様なので今年も気楽に楽しむことができた。

25年えびすき漁で獲れたヒラメ?
フラットの子供も拾った。ヒラメ?

泳がせ釣り

エビの合間に泳がせも試していく。
エサになる小魚はヒイラギ(ゼンメ)が大量、サッパが少し取れたので大切に使うことにしてヒイラギの背掛けから試していく。

しかし、タナを変えても流しても、アタリはおろかエサの小魚が逃げる振動も全く拾わない。
「魚の姿が見えないからね~。潮がもう少し変われば魚も出てくるかもしれないよ。」とアドバイスをもらい、エビをやったり泳がせて様子を見たりを繰り返すが全く反応が無い。

そもそも待っていても魚影が見えてこないのである。本日魚のやる気は無さそう。
「泳がせなら、仕掛け沈めて置き竿にしておいたら?」とアドバイスを貰ったので、エサを活きのいいサッパに替えて置き竿にしておく。
「たまに大物が掛かって竿ごと持ってかれるから縛っておいてね」と言われ、めっちゃ恐ろしいのでリールでしっかり縛っておいた。
えびすき漁での泳がせ釣りの様子

そのままエビすくいに移行して30分ほど放置、存在を忘れ始めていたころに竿先を見てみるとビクンビクンしているでは無いか。
気付かないくらいだから大物では無さそう。雑に上げると30cmくらいのヒラスズキが掛かっていた。
25年えびすき漁泳がせ釣りの釣果
このサイズでも美味しいというのでキープ。というか針飲み込んじゃっててほぼ死んでいるので大事に頂くことにする。
置き竿作戦大成功である。

置き竿を続けるべく仕切り直し。
サッパが無くなってしまったので再びエサをヒイラギにしたが、結局コレはアタリが出なかった。
最終30分ほどはクルマエビの鼻掛けも試したがコレも不発。

船頭さんが言うには「イワシが特エサで、暴れて魚を寄せてくれるのが効果的」との事。
試してみたかった。


【釣行】結果

秤もメジャーも持っていかなかったので未計測。

クルマエビは概ね100匹。氷締めしながら数えた感じだと100匹より少し多いくらい。
25年えびすき漁のクルマエビの釣果

下が例年の標準サイズ。
上が今年一番の大物。
でっけえ。
えびすき漁で獲れたクルマエビの比較

小魚類はもっと掬っていたけど、あらかたリリースしてきたので持って帰ってきたのはコレだけ。
ヒラスズキ
コノシロ
ヒイラギ
イワシ
ワタリガニ
えびすき漁のクルマエビ以外の釣果

僕の手のひらが25cmくらいなのでザックリ30cm。
ヒラセイゴの大きさ

こんな大きさなのに内臓脂肪ベッタリだった。
ヒラセイゴの内臓脂肪


料理

クルマエビを実家から生かして持って帰れる気がしなかったので、全て沖漬けのタレに入れて〆てしまった。
沖漬けのタレ(酒:醤油:味醂を1:1:1)に漬けて弱く真空パックして置いたら、2日くらい冷蔵庫保存でも問題なかった。

からあげ

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
えびすき漁で獲れたクルマエビのから揚げ

えびすき漁で獲れたクルマエビのから揚げ2

クルマエビ(沖漬け)/片栗粉

  1. 沖漬けにしておいたクルマエビの水気を切る
  2. 大きい物は頭と殻を取る
  3. 小さい物はそのまま
  4. 片栗粉をまぶす
  5. 180℃の油であげる
いつもは小型エビが多いので殻とか取らないんだけど、今年多く獲れた大型は殻が硬そうなので手間かけて取ってくれた。
奥さん曰く「沖漬けにしてあるおかげか生より殻が外しやすかった」らしい。

えびすきの後の定番。ご飯に良しお酒に良しと優等生な料理。
絶対に揚げたて熱々が美味しい。揚がった端からつまみ食いするくらいが最高。

刺身

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
えびすき漁のクルマエビの刺身
大型の物をより分けて殻を剥くだけ。

半日漬けただけで味がしみていたので醤油とかつけなくて美味しかった。
大型の物は身が締まっていて食感が良い。エビの甘さも強くて『エビを食べている!』っていう満足感が高くて良かった。

かき揚げ丼

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
えびすき漁で獲れたクルマエビのかき揚げ丼

クルマエビ(沖漬け)/タマネギ・ショウガ/小麦粉・てんぷら粉・醤油・味醂・酒・粉末だし

  1. 醤油・味醂・酒を1:1:1で混ぜ、粉末だしを加えて煮詰め天丼のタレを作っておく
  2. タマネギを薄切り、ショウガをみじん切りにしておく
  3. クルマエビは大型の頭と殻を取る。小型はそのまま
  4. クルマエビには小麦粉をまぶしておく
  5. てんぷら粉に具材を入れて混ぜ合わせる
  6. 180℃の油で揚げてかき揚げを作る
  7. ご飯にかき揚げを乗せ、タレを掛けて完成
野菜のおかげでクルマエビの味が一層際立つ。今回の料理で一番おススメ。

魚のからあげ

美味しさ:★★★★☆(美味しい!)
えびすき漁で獲れた魚のから揚げ
魚類は実家でさばいて皆で食べてしまった。
ヒラスズキもコノシロもイワシもヒイラギも粉振って揚げただけ。
コノシロは小骨が多いので骨切りしておいた。
ヒイラギは頭取って丸揚げ。

フツーのから揚げ。
やはりヒラスズキが脂乗ってて美味しいけど、からあげだからどれ食べても美味しい。
長めに揚げてくれたので、ヒイラギもコノシロも骨ごと美味しく食べられた。

ワタリガニの味噌汁

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
えびすき漁で獲れたワタリガニの味噌汁
生きていたので口からアイスピックを刺し込んで締め、4等分する。
出汁を溶いた水の状態からカニを入れ、一煮立ちさせて味噌を溶き完成。

カニの味が濃く出ていて美味。身を食べる部分が無いのはお約束だが気持ち身も食べることができた。

上手く締められなくて可哀そうな事しちゃったのが反省。


まとめ・反省

えびすくいは特に反省無いのだけど泳がせは色々詰められそう。

タックルについて

サワラキャスティングくらいのタックルバランスにしておけばルアー・泳がせ両方楽しめそう。色々やりたいならスピニングの方が汎用性高い。

泳がせ限定なら今回の構成で問題なさそう。
浅くて根も無いのでロッドは気持ち弱くても良いかもしれない。弱くする理由も特に無いけど。

泳がせを始めるタイミング

置き竿にしておくなら、エサの小魚が釣れてすぐに始めておけば良かった。
流れがあるからか基本的にエサは弱らないのでとりあえず始めておき、良いエサがすくえたら適時交換していくのが効率良さそう。

エサについて

ヒイラギでもなんでも釣れるとのことだが船頭さんのおススメはイワシ。適度に暴れてくれるのが魚を寄せるそうである。
意外とエビは動かないのでエサとしては効果的ではないとのこと。
ちなみに今年はサッパでクエも釣れているし当日僕の釣果もサッパだったのでそれも良さそう。

仕掛けについて

今回は捨て糸を50cmにしたが、『重点的に底を攻めたい』『砂地なので間違いなく根がかりしない』のでもっと短くてよさそう。というか捨て糸無しでもよさそう。
枝スの長さはもっと長くて良かった。隣とまつる心配も無いので1mはあっても問題ない。
大物が掛かってないのでハリスの太さ(フロロ4号)が適正なのかよく分からないけど、とりあえず釣れたので太すぎて嫌がられていることは無さそうである。


勝敗


出船率高いし、行けば美味しい獲物持って帰ってこれるしこの行事最高である。
年々参加者増えてきて、反面漁獲は減ってきているらしい。末永く遊びたいけれど…。


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