今回から氷温熟成を試してみています。
イサキは更に美味しくなるのか。

イサキの辛子明太子

氷温熟成

今までは
  1. エラワタを抜く
  2. ウロコを取る
  3. 水気をキレイに拭きとる
  4. キッチンペーパーで包む
  5. 真空パックする
  6. キッチンペーパーの濡れ具合を見て適時交換
という手順で保存していたのだが実は良くないらしい。インスタだかツイッターだかで流れてきた動画でそう言ってた。
何が良くないって『4.キッチンペーパーで包む』のが駄目で、水気を取りすぎると旨味も取れちゃうらしい。確かに思い当たる節がある。
(保存を忘れていてどの動画だったか分からなくなっちゃったのが悔やまれる)

その動画で紹介されていたのが『氷温熟成』という方法で
  • ヌメリ・エラワタ・血合いを取って水気を切る
  • ウロコは取らない
  • キッチンペーパーの代わりにグリーンパーチで包む
  • 冷蔵庫だと温度変化があるので、氷水に漬けて保存しておく
という風にやるらしい。
さっそく我が家でも試してみた。

氷温熟成の為の下処理
スチールたわしでヌメリを取る。

氷温熟成の準備で内臓をとっている
エラワタを取る。水産ハサミ使うととても楽。

氷温熟成の下処理で血合除去
血合いをブラシで取る。このブラシもオススメ。

水気を冷蔵庫で切っている
すぐ拭き取ると水気多くてキッチンペーパー大量に使っちゃうので、腹を下にして冷蔵庫で水を切る。
少しでも水気が無くなっていれば良いので時間はほんのちょっとで良い。

キッチンペーパーで拭き取り
キッチンペーパーで外側も腹腔もキレイに水分を拭き取る。

グリーンパーチで包む
グリーンパーチで包む。

真空パックする
真空パックする。この真空パック機もおススメ。そんな事ばっか言ってるな今回。

下処理して真空パックした魚をクーラーに並べる
全部処理ができたらクーラーに並べる。
なるべく平らになるように。

魚をアルミ板で保護する
魚の上にアルミ板を置き

氷を入れて冷却する
その上に氷をかぶせ

水を入れて冷却水を作る
水に浸す。
水が多すぎても氷がもったいないので、魚が浸るぐらいにしておく。

氷を追加する
氷が溶けて少し減るので追加で氷を入れ

遮熱養生
ウレタンマットで養生し

蓋をして完成
蓋をして完成。

氷は適時追加していく
あとは適時氷を足していけば良い。
6月下旬の暑いさなかだったが、100均のボウルで作った氷3つでギリギリ持つくらい。
コレで1週間保存したけど何の問題もなかった。

グリーンパーチで包んだ魚
真空パック開けるとグリーンパーチがビショビショで「やっちまったか!?」って心配になるけど杞憂。どうせウロコ取るとき洗うので何の問題もない。

こうやって熟成保存した魚で料理作ってみたが
メリット
  • 料理の都度捌くようになるので釣行当日が楽
  • 冷蔵庫がいっぱいにならない
  • 美味しくなってる気がする
のが明確なメリット。

デメリットとしては
デメリット
  • 氷を作るのに冷凍庫を占有する
  • 氷を入れ続けなければいけないのが手間
  • 料理の都度捌かなくてはいけないのでめんどくさい回数が増えた
あたりがあげられるだろうか。
我が家ではメリットが圧倒的に勝っているのでしばらく続けてみるつもり。
また様子見てレポートします。


料理


焼き切り

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキの焼き切り
イサキ
メジナの焼き切り
メジナ
レシピイサキ・メジナ/タマネギ・スダチ/藻塩

  1. タマネギを薄くスライスして水にさらし、辛味を抜いて置く
  2. タマネギの水気を切り皿に盛る
  3. 魚の皮目を炙って切る
  4. タマネギの上に魚を並べる
  5. 藻塩を振る
  6. スダチを料理の上ですりおろし、皮を振りかける
  7. スダチを絞り果汁を振りかける
奥さんが大変気に入ったレシピで、自分が食べたいから作ってくれる。
元々磯魚の臭みを気にしないための料理法らしいが、そもそも臭くないからあまり関係ない。
香ばしい方が美味しいので、炙ってからは急いで作って急いで食べるのがポイント。
藻塩にしたのが拘りポイント。海の物は海の塩が合う…?

玉ねぎとスダチで濃い脂の味をあっさり楽しめる食べれるので夏向き。女性が好きな味だと思う。
イサキとメジナ両方やったがイサキのほうが味の主張が強め。比較的メジナはまろやかで控えめな味わいだった。

イサキの刺身

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキの刺身
フツーのお刺身でコレは2日寝かせたやつ。皮下脂肪でテラテラしてる。

子供たちは皮の食感や焼いた時の苦みが好きではないのでフツーの刺身がすき。バクバク取り合って食べる。

イサキのセビチェ

美味しさ:★★★★☆(美味しい!)
イサキのセビチェ

レシピイサキ/サラダミックス(タマネギ・レタス)・ミニトマト・ライム・ニンニク/クレイジーソルト・オリーブオイル

  1. ライムを絞り、果汁・オリーブオイル・ニンニク・クレイジーソルトで漬け汁を作る
  2. イサキの皮目を炙り、落ち着かせてから切りつける
  3. 漬け汁とイサキを和えて10分ほど漬け込む
  4. 水気を切ったサラダミックスを皿に盛る
  5. イサキをサラダミックスの上に広げる
  6. ミニトマトを切って散らす
酸味の効いた刺身サラダと言おうか。
脂の効いたイサキを酸味で締めるので量が食べられるようになる。お刺身・炙りに飽きた時に良い。

コレもさっぱり食べられるので女性向けの味。
僕はどうしても醤油垂らしたくなってしまう。


塩焼き

美味しさ:★★★★☆(美味しい!)
イサキのカマの塩焼き
イサキのカマ
イサキの塩焼き
イサキ本体
タカベの塩焼き
タカベ
粗塩を振って1時間ほど寝かせてからグリルで両面じっくり焼き上げる。
いずれも脂がにじみ出てくるので勝手に揚げ焼状態になる。

どれも美味しかったけどタカベが脂乗りよくて美味。小さいのにパサパサにならず、ジューシーに仕上がる。

イサキのカマは刺身を作った時の副産物なのだけど、カマだけでも脂のり強くて十分食べ応えがある。特に塩を強めに振っておくと塩ジャケみたいにご飯が進む。

イサキのアクアパッツァ

美味しさ:★★★☆☆(もう一工夫)
イサキのアクアパッツァ

レシピイサキ・イカ(冷凍)・アサリ(冷凍)/ニンニク・ミニトマト・アスパラガス/オリーブオイル・塩・胡椒・白ワイン・ハーブ類(オレガノ・バジル・ディル)

  1. オリーブオイルでニンニクを炒め香りを出す
  2. ニンニクを取り出しイサキを炒める
  3. イサキに塩・胡椒を振る
  4. 一口大に切ったイカを入れる
  5. 少し炒めたらアサリを入れる
  6. ハーブ類を入れ、白ワインも回しかける
  7. 蓋をして蒸しあげる
  8. アサリの口が開いたらアスパラを入れて完成
トマトベースの物もあるけど今回のは塩味であっさり目が狙い。
パスタを入れ、スープに浸しながら食べると美味しい。スープが主役かも。

イカ、アサリからもっと出汁が出るかと思ったけど少し足りない。
塩気がもっと欲しかった。

出汁

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキのアラで取った出汁

出汁で作ったラーメン

出汁で作った茶漬け
イサキのアラを霜降りしてガンガン煮る。40分くらい煮たところから一気に白濁したらしい。今回は1時間ほど煮出してくれている。

煮出している段階で塩気は入れていないので、料理にした際に好みで足していく形。
魚臭さはまったくない。

ラーメンはそのままだと塩気が圧倒的に薄い。
出汁の色に反して味は凄く上品。塩で味整えて上品な塩ラーメンでも、醤油で味整えて醤油ラーメンでも行けちゃう。
茶漬けはこのままでも美味しく食べられる。

イサキ白子のフライ

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキの白子フライ

レシピ白子/タマゴ/小麦粉・パン粉

  1. 白子に小麦粉をまぶす
  2. 溶きタマゴを付ける。付かないけど頑張って付ける
  3. パン粉を付ける
  4. 冷蔵庫で寝かせ、衣を馴染ませる
  5. 180℃の油で揚げる。衣が色づいたら上げる
新鮮な物をフライにしてもらった。
中まで火が通ってなくても良いので衣が色づいたら上げてしまう。というかレアが絶対に美味しい。

クリーミーで口の中でとろける。イサキの白子の中で一番美味しい食べ方だと思う。
白子の味が濃厚なのでソースをベッタリ付けても美味しいのだけど、醤油を数滴垂らしてあっさり食べるのも意外とイケる。
いずれにせよ、ご飯より酒向けの料理。

イサキの白子ポン酢

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキの白子ポン酢

レシピ白子/小ネギ/酒・ポン酢

  1. 酒を煮立たせる
  2. それで白子を30秒ほど湯掻く
  3. 上げたら冷蔵庫で冷やし固める
  4. 切りつけて器に盛り、小ネギを散らす
  5. 食べる直前にポン酢掛ける
白子の定番。濃厚な白子の味をアッサリと楽しめる。

濃くてパンチが効いてる美味しさなのだけど、たくさん食べると飽きるのも早い。薬味多めにした方が長く楽しめそう。
コレも晩酌向け。

イサキの焼白子

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキの焼白子
白子をグリルでサッと焼き、食べる直前にバーナーで表面を焦がして仕上げる。

表面パリ、中はトロッで官能的。
グリルで焼いてる段階で両面焼き上がっているのだが、最後にバーナーで仕上げることで香ばしさが段違いになる。
醤油・ポン酢もいいけど、液体かけるとせっかくのパリパリがなくなっちゃうので塩が一番合うと思う。

辛子明太子

美味しさ:★★★★★(また食べたい!!)
イサキの辛子明太子製造工程1

イサキの辛子明太子製造工程2

イサキの辛子明太子

イサキの辛子明太子天ぷら

レシピ真子/塩・酒・味醂・昆布・鰹節・唐辛子粉・醤油・白出汁・砂糖

  1. 真子を冷蔵庫で1日塩蔵し、水分を抜く

  2. 調味液を作る。酒と味醂を煮詰める
  3. 昆布を入れて更に煮る
  4. 鰹節を入れて一煮立ちさせ、濾す
  5. 暖かいうちに唐辛子粉・白出汁・醤油・砂糖を混ぜて溶かす
  6. 冷ます

  7. 塩蔵した真子を洗い、水分をふき取る
  8. 冷ました調味液に漬けこむ
  9. 味を見ながら調味液から上げる
すぐに食べきれないなら冷凍してしまって良い。
今回は調味液に3日漬け込んだところで食べ頃になった。

調味液に漬けた初日は食感が硬く塩蔵し過ぎたかと思ったが、3日漬け込んだところで大分柔らかくなり、市販の明太子と変わらない雰囲気に仕上がった。
塩気も調味液に漬けておいた方が増していくので、塩蔵は水分を抜くだけと考えた方が良い。味付けは全て調味液次第。

一腹でご飯一膳食べれる。本当に普通の辛子明太子。
本物は塩蔵する前に冷凍するので寄生虫の心配もないらしい。冷凍すればよかった。
(寄生虫対策というより、海外で獲れた材料が輸送段階で冷凍されてしまう。)
他の魚の卵でもできそう。冷凍して取っておいて、真子が溜まったらまとめて作れるかもしれない。


まとめと勝敗


仕掛けとタックル

最終的には、この海域でオーソドックスな3号6mの仕掛けに落ち着いた。定番というのはやはり強い。図解は下記の通り。
当日の仕掛け図
タックルDB』にて作成
クッションゴムは、クッションとしては必要無いと思うのだけど、仕掛けをなびかせたり長くしたりするために必要。取り外し簡単なので必ず持っていった方が良い。

2本針に掛からない場面でも、1本針と2本針では食い気が明確に違った。
運よく一荷の可能性も一応あるので、エダスが撚れて絡んでしまうなら結び直してでも2本針仕掛けにしておく効果はあると思う。

この仕掛けに合わせるタックルとすると、2000番電動リール&道糸4号は少し大げさに感じる。1000番電動リール&道糸3号が丁度良さそう。2号だと少し細すぎるかなあ…。
タナが浅い(30mくらいまで)ので、道糸が100mも入っていれば支障ない。200番程度の小型ベイトリールもやり取りが楽しいかもしれない。

当日のシャクリ・誘い・多点掛け

当日の流れは以下のパターンが最も効率よかった。
  1. 指定のビシダナより5m沈める
    仕掛け+ゴムで7mあるが、5mくらいが最も効率よかった
  2. 7秒くらい待つ
    5秒だと絡んじゃうことあったけど、これくらい待てば絡まなかった
  3. 2回に分けてシャクリ上げビシダナに合わせる
  4. ビシダナに合わせたらピタリと止める
    この止めが『食わせの間』になるのでキッチリ止める
    竿は水平にしておく

  5. アタリが出たらそのまま20秒ほど待つ
  6. 巻上速度3くらいでソロソロと巻き上げる
  7. 5mほど巻き上げたら回収。速度上げる

  8. アタリが出なかったら1mほどシャクり上げてゆっくり下げていく
  9. 水平位置で止めて様子見
  10. アタらなければ竿先を下げる
  11. それでもアタらなければ糸を送り出す
  12. 1mほど送り出して止めて様子見
  13. それでも当たらなければ回収。エサチェック
までやってアタリが出なければ、10~13でアタることほとんどなかったのでやらなくてもいいかもしれない。

バレてしまう可能性を考えても一荷に拘った方が数が伸ばせるのでしつこく待った方が良い。針に拘ってバレないようにしておけば更に良い。

イサキの居場所と船の位置・狙い方


コマセイサキのイメージ図
画力の限界再び
イサキは根周りの落ち窪みに溜まるので、その潮上からコマセと仕掛けを流し込んで釣るイメージ。

例えば潮が早いと、付け餌より軽いコマセが先に散ってしまい付け餌の方を向いていなくなるので、コマセを絞って付け餌を目立たせるとか。
例えば潮が遅いと、コマセが散らず層になり、その下に付け餌が垂れてしまうので仕掛けを短くしたり。

イメージがあれば調整する方向性が定まるので、まずイメージを疑わないことが大切。
(調整した結果が良いか悪いかはまた別の話…。)

フォーセップが良かった

今回思い付きでフォーセップを持って行ったのだけど、プライヤーより細くて口の中に入りやすい上に握った状態で固定できるので、飲み込まれた針を外すのに具合が良かった。
アシストフックくらい太いとつかめ無さそうだけど、コマセで使う針なら金州とかでも使えそう。

マグネット貼るための養生テープが欲しかった

マグネットを置く方法が無くて船べりに置けず1段下の棚に置いてやったのだけど、投入の時に手繰らないといけないのがやはり手間だった。
船べりにマグネットがあればビシを投げ込んでそのまま仕掛けも投入できるので何とかして船べりに置きたい。養生テープが仕事するか分からないけど持って行っていいかもしれない。

エサはやはり買っていった方が良い

特に後半はふやけてしまい、針に刺すと崩れて使えない物が多かった。
探せば使える物は出てくるのだけど、釣れてるタイミングはその探している時間が勿体ない。
味の素持ち込んで船上で締めたり(加減がシビア)、自宅で付け餌作ってみたりした(大量に出来過ぎて僕のエサ釣り頻度で使い切れない)けど効率良くない。買った方が圧倒的に効率が良い。

コマセは違うことやらない方が良い

人と違う長さにしたりすると全然釣れなかった。工夫するのは針の種類と飾りの有無ぐらいにしておいて、長さや太さは皆と統一しておくのが圧倒的に釣れる。
何か工夫するのも、船中釣れなくなってからで間に合う。


勝敗

爆釣では無かったもののポツポツ釣れたし、多点掛けも狙って成功したし概ね満足な釣行。何より釣果激ウマなのが最高。
今年はもう行かないかなぁ、来年も釣れるといいな。


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