両メーカーの電動リールを調べて、ついでに糸巻量を比較してみた。
ボリュームめっちゃあるのでPC推奨です。
リール解説24
液晶浸水して泣きそうだった僕の2000番(無償修理して貰えて嬉しい)

他にもミヤエポックテイルウォークなど電動リールの取り扱いメーカーはあるのだけど、収拾付かなくなってしまうので2大メーカーの商品に絞って調べてみた。

現行機種でおススメ

静岡近郊の方が現行機種を買って電動デビューするなら24年のおススメは次の通り。なるべくコスパのいいモデル選びました。電動リールも高くなった…。

  • ひたすらコスパ:15プレミオ3000+PE4-300m
    とにかく安く済ませたい人。近場~金州五目まで(金州は少し非力かも)
  • おススメ:22フォースマスター3000+PE4-400m
    駿河湾ど真ん中モデル。近場のマダイから金州カツオまで万能
  • 近海コンパクト:22シーボーグ200J+PE1.5-400m
    タチウオやライト五目など近場用。ジギングや女性にも
  • 遠征大物:23シーパワー800+PE8-600m
    コマセキハダメイン。ライン巻きかえれば大物泳がせも対応
この結論の為に調べたまである。


リール名の読み方とメーカーの特徴

  • 年式
    そのリールが発売された年。
  • 機種名
    そのリールのシリーズ名。
  • グレード
    そのリールのグレード。
    同じシリーズ・糸巻量でも違うグレードがある。
  • 番手
    そのリールの大きさ。糸巻量で規定される。

シマノ

リール解説24
読み方の例

現行機種の数

現行ラインナップ機種は18種。
フォースマスター200600はハンドルの違い(左右・シングルかダブルか)で4種類ずつラインナップされているので、それらを別と扱うと計24種。

特徴

最上位機種のビーストマスターではブラシレスモーターを搭載している点が特徴。
熱ダレに強く、通常のモーターに比べて劣化にも強いとされている。

探検丸スクリーンも分かりやすい特徴。
探検丸というシマノ製魚探を積んでいる遊漁船に限るが、電動リールにも魚探の情報を映すことができる。
侮られがちだが、魚はともかく水深や海底地形が分かるのはバカにならず、なにより見ていて面白いので有って損はない機能。
リール解説24
シマノより
ドラグ性能が高い、という声が多い。
また、故障率の低さアフターの良さもダイワより優位という声も多い。
身の回りで聞いた程度なので余り信憑性は無いのだが、先日浸水した液晶パネルを無償交換してくれたのであながち間違いではないと思っている。

こういった場所に書く様な目立つ特徴が無いのだが、どの機種も非常にバランスよくまとまっているイメージである。
個人的にはシマノの方が好きです。

機種名

  • プレミオ
    入門機種。3000番しかラインナップされていない。新品でも3万円以下で手に入るのが最大の魅力。シンプルで使いやすい。
    競合:無し
リンク

  • プレイズ
    実質的なエントリーモデル。過不足ない機能に10年前くらいのフラッグシップ並みの力を持っている。主流の番手はラインナップされているので、怪しい中古を買うよりコチラの新品買った方がアフター考えると正解かも。
    競合:レオブリッツS〇〇
リンク

  • フォースマスター
    中堅機種。このクラスを買っておけば実釣には不満無いハズ。シマノの機種で最もラインナップ数が多く、タイラバ等ライトゲームからキハダ・キンメまで対応できる品揃え。
    競合:シーボーグ〇〇J、シーパワー
リンク

  • ビーストマスター
    フラッグシップモデル。ブラシレスモーターを搭載し巻上力と耐久性を両立している。先端の機能もこの機種から搭載される。
    競合:シーボーグ〇〇MJ、シーボーグG〇〇、
リンク

グレード

  • EJ
    電動ジギング(Electric Jigging)モデル。ビーストマスターのみ対象。
    EJモードという電動シャクリモードを持つ。また、ストップ&ゴーで劣化しやすい遊星ギアも強化されている。
    19~21年にかけてラインナップされていたが、統合されて消えゆく運命。

  • MD
    モンスタードライブモデル。新開発の大型モーターを搭載し圧倒的なパワーを誇る。どこかでシマノプロが「手持ちの限界を超えている」と言ったくらいパワフル。
    ビーストマスターのみ対象で、新ラインナップ製品は全てMDモデルなのでいずれ全てMDになるかも知れない。

  • XP
    パワー重視モデル。同じモデルより強力なモーターを搭載することでハイパワー化している。昔は広く展開されていたが今や1機種のみで風前の灯。

  • DH
    ダブルハンドルモデル。フォースマスターの200番と600番に存在する。
    ダブルハンドル自体はアフターで純正品を購入したり社外品の取り付けも可能なので、購入の際に余り悩まなくても大丈夫。

  • 〇〇
    左ハンドルモデル。
    シマノは『200』や『3000』といった番手表記で末尾は0になるのだが、『201』の様に末尾が1になっている物は左ハンドルモデルになる。
    フォースマスターの200番と600番に存在する。


ダイワ

リール解説24
読み方の例

現行機種の数

現行ラインナップ機種は26種
シーボーグ500Jがギア比の違いで2種類、ハンドル違いで200番~400番で計22種ラインナップされてるので、それらを別と扱うと計39種。

特徴

JOGパワーレバーが最大の特徴(搭載されていない機種もあるが)。
リール解説24
 DAIWA TECHNOLOGY より
親指一つで巻上をコントロールできるのが本当に便利。
これを目当てにダイワの機種を選んでもいいくらい。

メガツインPROもシマノにはない機構。
ギアの切替機構で、スピードモードとパワーモードが一つのリール内にあるイメージ。
オートでの切り替えも、スイッチを押して自分で切り替えることもできる。

比較的リールがコンパクトで、シマノの同番手に比べるとパーミングがしやすい(持ちやすい)と言われる。

機種によるが、モーターの位置の関係でスプールフリー時の回転がスムーズで落下が早い。
イカ釣りなどで好まれる傾向がある。

機種のラインナップ数が多く、左ハンドルモデルや大型番手まで選択肢が広いので欲しい物が見つかりやすい点も特徴。特にPE30ー600m入ってしまう3000番は圧巻。

機種名

  • レオブリッツS〇〇
    ダイワの最廉価機種。一応エントリーモデルだが実質1機種しかない(3機種中2機種は販売開始から10年近く経っているので現実的ではない)。上位機種と1万円も変わらないので上位機種の方がおススメ。
    競合:プレイズ
リンク

  • レオブリッツ〇〇J
    実質的なエントリーモデル。エントリーながら左ハンドルモデルもある。比較的シンプルな機能とジョグダイヤルで使いやすい。シマノのプレイズとフォースマスターの中間に位置するので競合がない。
    競合:無し
リンク

  • シーパワー
    レオブリッツの深海・大物対応モデル。…と思いきや、モーターが最上位機種のマリンパワー譲りでやたらパワフル。なんなら上位機種のシーボーグよりパワーがある。パワーに全振りしたモデル。
    競合:フォースマスター(一部)
リンク

  • シーボーグ○○J
    メイン機種で最も種類が多い。左ハンドルモデルやクラッチ切替モデル、果てはフカセ釣り用の自動クラッチモデルなど機能が多彩。ちなみに赤金のアイアンマンみたいな色がギア切替モデル。
    競合:フォースマスター、ビーストマスター
リンク

  • シーボーグG〇〇
    高耐久・高出力モーター搭載モデル。シリーズ展開当初は電動ジギングモデルだったはずが、深海・大物釣り用のモデルもコレに変わってきている。実質的な最上級モデル。
    競合:ビーストマスター
リンク

  • マリンパワー
    異色のモデル。超深場・超大物モデルで対応電源も24V。競合相手はシマノでは無くミヤエポックだと思う。これに手を出すような方はこんなページ見ないと思うのだけど、世の中にはこんなものもあるということで。
    競合:無し

グレード

やたら種類が多くて複雑。今回調べ始めたきっかけでもある。
組み合わせが成立するので、MJと記載されているならそれは『MEGATWIN PRO』+『JOGパワーレバー』の合わせ技である。
  • 〇〇
    MAGMAX G MOTORMEGATORQUE-Gモーター搭載モデル。
    高出力化と共に、ブラシの劣化が避けられなかったダイワ製電動リールのモーター耐久性を向上。保証期間も長くなっている。

  • 〇〇
    JOGパワーレバー搭載モデル。主力モデルはほとんどついている。

  • 〇〇
    MEGATWIN PRO搭載モデル。クラッチ切替機構の事で、スピードモードとパワーモードを切り替えれる。昔は切り替え時のショックでバラしたらしいが、今のモデルは大分改善されたらしい。

  • 〇〇
    REMOTE JOG POWER LEVER搭載モデル。リモコンで操作できるモデルの事で、バカでかいリールを置きっぱなしにしたまま快適に遠隔操作できる。
    モデル名に記載されていなくても、オプションとしてリモコンを買えば対応するモデルもある。

  • 〇〇AT
    NEWフカセクラッチシステム搭載モデル。スプールの回転を検知して自動でクラッチをつないでくれる、現行では1機種しか存在していない、フカセ釣りの為の機能。

  • 〇〇
    パワー重視モデル。同じモデルのギア比を落としてパワーを出している。

  • 〇〇
    スピード重視モデル。

  • 〇〇
    左ハンドルモデル。シマノの200番~2000番相当までラインナップされているので左ハンドル派は選択肢が広い。

  • 〇〇-DH
    ダブルハンドルモデル。実は200番手の1機種しか対応していない。
    コチラもシマノ同様アフターで交換できるので、購入時に考え込まなくて良さそう。


番手ごとの糸巻量・対象魚・現行機種

シマノダイワの電動リールを対象に、24年8月時点でメーカーサイトにあるモデルを調査。
記載した糸巻量は全てPEラインの物。
同メーカーの同じ番手でもグレードによって糸巻量の記載が違ったりするので、その場合はキリのいい数字に合わせた。
例としてシマノの3000番は
  • ビーストマスターMD3000
    4-470m、5-350m
  • フォースマスター3000
    4-450m、5-350m
この場合はフォースマスターの糸巻量を記載してある。

一部カタログ落ちした番手もあるのでそれは過去データを漁って糸巻量だけ記載。

『PE1号換算』の糸巻量算出はシマノの糸巻量計算ツールを使用した。
この計算は採用する糸の号数によって算出される数値が変わってくる。
例としてシマノ フォースマスター3000のカタログ記載糸巻量は
4-450m、5-350m、6-300m、8-200m
なのだが、
  • PE4ー450m=PE1-1800m
  • PE5-350m=PE1-1750m
  • PE6-300m=PE1-1800m
  • PE8-200m=PE1-1600m
と計算結果にブレが出る。
よって、カタログスペック上の一番細い糸で統一して算出した。
(シマノ3000番の場合、算出には4号の糸巻量を使用した。)
並び方もこの糸巻量順にしてある。

現行機種はシマノ⇒ダイワの順にHPから記載。
概ね上位機種から並んでいる。

対象魚は両メーカーのサイトにある表から転載。

シマノ200番


糸巻量

PE0.8-270m PE1-220m PE1.5-150m

対象魚

タチウオ、マダイ、アジ・イサキ、ヒラメ、イナダ

現行機種

  • 23フォースマスター200、200DH、201、201DH
リンク

シマノ300番・ダイワ100番


糸巻量

PE0.8-400m PE1-300m PE1.5-200m PE2-150m

対象魚

タチウオ、マダイ、ヒラメ、アマダイ、アジ、イサキ、マルイカ、カワハギ、根魚

現行機種

  • 24シーボーグ100J、100JL
リンク

シマノ400番・ダイワ150番


糸巻量

PE2-200m PE3-150m PE4-100m
PE1号換算-400m

対象魚


現行機種


シマノ600番・ダイワ200番


糸巻量

PE1-600m PE1.2-500m PE1.5-450m PE2-300m PE3-200m PE4-150m

対象魚

タチウオ、マダイ、アジ・イサキ、ヒラメ、イナダ、マルイカ、アマダイ、カワハギ、サバ、ケンサキ・マイカ

現行機種

  • 23フォースマスター600、600DH、601、601DH
  • 19プレイズ600
  • 22シーボーグG200J、G200JL
  • 22シーボーグ200J、200JL、200J-DH、200JL-DH
  • 23レオブリッツ200J、200JL
リンク

シマノ800番


糸巻量

PE2-470m PE3-300m PE4-250m
PE1号換算-940m

対象魚

タチウオ、マダイ、アジ・イサキ、ヒラメ、イナダ

現行機種

  • 17プレイズ800
リンク

シマノ1000番・ダイワ300番


糸巻量

PE3-400m PE4-300m PE5-230m
PE1号換算-1200m

対象魚

マダイ、アジ・イサキ、ヒラメ、ブリ・ヒラマサ、イカ、中深場、タチウオ、アマダイ、サバ、イナダ・ワラサ・ブリ

現行機種

  • 20ビーストマスター1000EJ
  • 21フォースマスター1000
  • 17プレイズ1000
  • 20シーボーグ300MJ、300MJL
  • 21シーボーグG300J、G300JL
  • 21シーボーグ300J、300JL
  • 23レオブリッツ300J、300JL
リンク

シマノ2000番・ダイワ400番


糸巻量

PE3-500m PE4-400m PE5-300m PE6-230m
PE1号換算-1500m

対象魚

マダイ、アジ・イサキ、ヒラメ、ブリ・ヒラマサ、イカ、中深場、タチウオ、アマダイ、サバ、イナダ・ワラサ・ブリ、アキアジ

現行機種

  • 22ビーストマスター2000
  • 24フォースマスター2000
  • 23シーボーグG400J、G400JL
  • 23シーボーグ400J、400JL
  • 16レオブリッツS400
リンク

シマノ3000番


糸巻量

PE4-450m PE5-350m PE6-300m PE8-200m
PE1号換算1800m

対象魚

マダイ、アジ・イサキ、ブリ・ヒラマサ、イカ、中深場、カンパチ

現行機種

  • 20ビーストマスターMD3000
  • 22フォースマスター3000
  • 18プレイズ3000XP
  • 16プレイズ3000
  • 15プレミオ3000
リンク

ダイワ500番


糸巻量

PE4-500m PE5-400m PE6-300m
PE1号換算-2000m

対象魚

マダイ、ヒラメ、アジ・サバ、ケンサキ・マイカ、イナダ・ワラサ・ブリ、ヤリイカ、スルメイカ、アカムツ・オニカサゴ、アキアジ、ヒラマサ、メダイ、メジ・カツオ、カンパチ、マダラ、中深場

現行機種

  • 22シーボーグ500MJ-AT
  • 19シーボーグ500MJ
  • 19シーボーグ500JP、500JS
  • 20レオブリッツ500JP
  • 23レオブリッツS500JP
  • 16レオブリッツS500
リンク

ダイワ600番


糸巻量

PE5-500m PE6-400m PE8-300m
PE1号換算-2400m

対象魚

ワラサ・ブリ、スルメイカ、アカムツ・オニカサゴ、アキアジ、ヒラマサ、メダイ、メジ・カツオ、キハダ、カンパチ、マダラ、中深場

現行機種

  • 21シーボーグ600MJ
リンク

シマノ4000番


糸巻量

PE5-600m PE6-500m PE8-300m PE10-270m
PE1号換算-3000m

対象魚

ブリ・ヒラマサ、中深場、カンパチ

現行機種

  • 17プレイズ4000

ダイワ800番


糸巻量

PE6-800m PE8-600m PE10-500m
PE1号換算-4800m

対象魚

スルメイカ、メダイ、メジ・カツオ、キハダ、カンパチ、マダラ、中深場、モロコ・アラ・イシナギ

現行機種

  • 24シーボーグG800MJ
  • 17シーボーグ800J
  • 23シーパワー800
リンク

シマノ6000番


糸巻量

PE6-830m PE8-600m PE10-450m PE12-380m
PE1号換算-4980m

対象魚

カンパチ、キハダ、クエ

現行機種

  • 22ビーストマスターMD6000
  • 20フォースマスター6000
リンク


シマノ9000番・ダイワ1000番


糸巻量

PE6-1100m PE8-900m PE10-650m PE12-550m
PE1号換算6600m

対象魚

カンパチ、キハダ、クエ、深場

現行機種

  • 22ビーストマスター9000
  • 20フォースマスター9000
リンク

ダイワ1200番


糸巻量

PE8-1000m PE10-800m PE12-600m
PE1号換算-8000m

対象魚

キハダ、カンパチ、マダラ、中深場、深場、モロコ・アラ・イシナギ

現行機種

  • 24シーボーグG1200M
  • 18シーボーグ1200J
  • 23シーパワー1200
リンク

シマノ12000番


糸巻量

PE6-1660m PE8-1200m PE10-900m PE12-760m
PE1号換算-9960m

対象魚

カンパチ、キハダ、クエ、深場

現行機種

  • 24ビーストマスターMD12000
リンク

ダイワ1800番


糸巻量

PE8-1600m PE10-1200m PE12-1000m
PE1号換算-12800m

対象魚

キハダ、カンパチ、深場、モロコ・アラ・イシナギ

現行機種

  • 24シーボーグG1800M-RJ
リンク

ダイワ3000番


糸巻量

PE10-1600m PE12-1400m PE15-1100m PE30-600m
PE1号換算-16000m

対象魚

キハダ、カンパチ、深場、モロコ・アラ・イシナギ

現行機種

15マリンパワー3000-24V


一覧表

上記の糸巻量をまとめた一覧表を作ってみた。
ザックリ同階級で分かれるように実線と破線を引いてある。