【準備】駿河湾 サワラキャスティング・ジギング ◆前編:解説とロッド・リール編◆
僕が近年一番好きな釣り物、駿河湾サワラキャスティングの準備の様子。
釣り自体面白いし難しくない。なにより寒サワラ激ウマなのである。
書いてみたら長くなってしまったので前後編に分けてお送りします。
まずは解説とロッド・リールから。
サワラに会えるかが最大の課題
駿河湾のサワラは例年2月の頭から姿が見え始め、中旬にシーズンインして本格的に釣れるのは3月中旬~4月中旬ぐらいまで。というのが大まかなパターンになる。
シーズンが短い上にとにかくムラっ気が凄く、まずサワラに出会えるかどうかが最大の課題になってくる。
僕の個人的な釣果も
- 一昨年(2021年):3回予約/2回出船/釣果14匹(しかも一日で)
- 去年 (2022年):6回予約/4回出船/釣果0匹
といった有様である。
なぜそうなるかというと、以下の通りだ。
年によって当たり外れが大きい
2021年は一面ナブラでミノーを適当に投げて巻けば入れ食い、という日に当たり良い思いをさせてもらった。
そこまで極端でなくても、船中10本以上は珍しくなくて当たり年だったと思う。
一方、2022年は全体的に絶不調で、『魚影が薄い』『薄い上にどこにいるか分かりづらい』『見つけても跳ねない』といった有様だった。
大量発生していたイルカのせいである。
釣れている人は
- ひたすらミノーを投げて誘い出し
- マイクロベイトパターンのルアーを使用
- ジギング
等で攻略しており、前年の『ミノーを投げてひたすら早巻き』というパターンしか持っていない人は攻略できなかった。僕のことです…。
日によっても当たり外れが大きい
タチウオに通じるものがあるのだが、『昨日は爆釣だったのに、今日はどんなに走り回っても影も形も見えない』みたいなパターンが割とある。
いくつかの船で連絡を取り合って探してくれているのだけど、見つからなければどうしようもない。
出船する確率が低い
時期的に時化やすく、予約した日に出船しないこともザラにある。
対策としてみんな予約を早めに多めに入れるので、後述する予約の取り合いにつながっていく。
対応している遊漁船が少ない
個別に対応してくれる船はあるのだろうが、シーズンにキャスティングを募集してくれる船は
くらいではないだろうか。釣り人に比べ数が少ない。
特にZEST号は県外からのお客さんも多いらしく、予約が前年の12月には埋まってしまう状態で予約の取り合いになる。
予約が取れない上に、前述の出船率の低さと相まって釣りができるチャンス自体が少ない。
仕事サボって平日に行くならまだチャンスはあるかも…。
以上の理由から、サワラに会うまでがとても大変なのである。
駿河湾サワラキャスティングの特徴
他の地域はネットで調べた程度の知識しかないが、駿河湾サワラは以下の特徴がある。
基本はミノーで表層高速ただ巻き
東京湾はミノーをジャーキングしたり、メタルマジックなどの小型・軽量なブレードジグを用いるようだが、こちらではナブラが沸いた瞬間にシンキングミノーを投げ込こみ、表層高速ただ巻きすることで釣っている。
妙にアクションを付けたりすると逆効果になる場合が多い。
沈んでいるときはメタルバイブを使い、少しずつ沈めてレンジを変えつつ上から探ったりする。
ナブラ待ちをしているポイントが水深80mだったりすることもあるので、メタルバイブやシンキングペンシルを底まで沈めるのはあまり現実的ではない。
ブレードジグを沈めたいならそれ相応の重さが必要になってくる。
ただ、サワラキャスティング自体が過渡期なのでメソッドが変わることは十分あり得る。
タックルが強め
サワラ自体はパワフルな魚ではないが、駿河湾では時々10kgクラスの大物が掛かるので、東京湾で主流のボートシーバスタックルではパワー不足。
投げるルアーも40gくらいの物が多く、ボートシーバスよりシイラ・カツオキャスティングに近い性質となる。
僕が用意するときは
- ロッド:ルアー負荷が~60gまで。長さが7ft半くらいまでのオフショアキャスティングロッド
- リール:4000番~6000番のギア比がXG規格。SWモデルでなくても大丈夫
- ライン:2号前後を200m以上
- リーダー:60lbを50cmだけ
- ルアー:シンキングミノー・シンキングペンシル・メタルバイブ・ブレードジグ等
- フック:高強度の物に交換。カルディバSTX-58等
- スプリットリング:高強度の物に交換。カルディバハイパーワイヤー等
(ルアーなどの詳細は◆後編:ルアー・フック・小物編◆にて)
という構成を目安にしている。
「タイラバ・ジギング・キャスティング」という募集をしている
一日中ナブラを探して走り回るというより、プレジャーボート含め船長たちが連絡を取り合ってナブラや鳥山の情報を共有し、魚が沸いたら急行する。
というスタイルでやることが多い。
よってナブラが沸くまではタイラバやジギングでお土産を確保することが多い。
ロッドやリールは借りれるが、ルアーなど複数の釣りの準備が必要になる。
(余談)ジャッカルの商品がハマりやすい
駿河湾サワラのパイオニアZEST号は、実はキャプテンがジャッカルのスタッフである。
なのでジャッカルの商品を熟知しているし、開発の段階で駿河湾サワラを意識してくれているものもある。
僕は迷ったらジャッカルの商品から合うものを探すようにしていて、なにかしら欲しい物が見つかっている。
去年までの反省点
今年のタックルを考えるにあたって、去年までを反省してみた。
ジギングタックルを持ち込む
ジギングは持っていなかったしタイラバやりたかったので、『キャスティング1+タイラバ1』という組み合わせで挑戦していたが
- 大抵ベイトがイワシなのでタイラバよりジギングが有利
- タイラバだと沈んだサワラを狙えない
という理由からジギングタックルを持ち込むことにした。
キャスティングタックルは2種類欲しい
サワラが単発で跳ねる事も良くあり、それを確認してからルアーを付け替えるようでは当然間に合わない。
かといって表層直下を探るためのブレードジグ・メタルバイブ・シンキングペンシルは全て投げて使いたいので、全部ジギングタックルで対応するのはちょっと無理がある。
キャスティングタックルを2つ用意して使い分ければいいじゃん、という結論に達した。
2023年のタックル
というわけで、今年は『キャスティングタックル2種類』+『ジギングタックル2種類』という構成で挑むことにした。
キャスティング1:ミノー長距離専用
- 18 カレントライン キャスティズム 74ML(ゼニス)
- 19 ストラディック 4000XG(シマノ)
- ピットブル12 1.5号200m(シマノ)
- ソルティメイト システムショックリーダーナイロン 60lb(サンライン)
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プラグをつけっぱなしにして長距離戦を行うタックル。
25g~40gまでのシンキングミノー・シンキングペンシルを、とにかく遠くに投げて表層高速ただ巻きで使う想定。
ロッドは舳でのオーバーヘッドキャストも胴の間でのアンダーキャストもできる長さで、60gまで背負えるものを選択。
なによりゼニス一回使ってみたかったのである。
リールはサーフで使っているもので、SW仕様ではないが十分戦える。
2021年はこれで10本以上取れたから実証済みである。
ラインは飛距離を稼ぎたいので細糸化。飛距離と強度を稼ぐため12本撚りを選択。
※細糸化はおススメはしません。
リーダーはイシグロの店員さんおススメの物をそのまま使用。
50cmくらいをPRノットで付けてある。
キャスティング2:オールラウンド
- 05 SSD オフショアキャスト 70M(テイルウォーク)
- 21 ツインパワーSW 6000XG(シマノ)
- シーガー PEX8 2号200m(クレハ)
- ソルティメイト システムショックリーダーナイロン 60lb(サンライン)
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※僕のはコレの1世代前のモデル
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プラグ以外にもメタルバイブやブレードジグを投げるのに使う想定。
カレントラインより若干短いので、海が荒れてカレントラインでのアンダーキャストが辛いときのメインにも。
少し短めでどこでも振りやすいロッドにスタンダードなリールとラインを合わせたタックル。
リールが強めなのでゴリ巻き短期決戦ができるのも良いところ。
ラインは2021年に初めてサワラに挑戦した時に買った物で若干耐久性が心配。
リーダーはこちらも50cmくらいをPRノットで組付け。
ジギング1:スタンダード
- 21 スローバンプSSD 633/FSL(テイルウォーク)
- 19 オシアジガー Fカスタム 2000NRHG(シマノ)
- UVF ソルティガデュラセンサー8+Si2 3号300m(ダイワ)
- オシアナイロンキャスティングリーダー 40lb(シマノ)
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この日の為に用意したと言っても過言ではないジギングタックル。
といいつつ、サワラ専用の構成ではなくオールラウンドな構成ではあるのだが。
リーダーは5m程がPRノットで組んであるが、少し細いので先端にファイティングリーダー付けるかも。
タックルがどうこうより、指ワインドとかワンピッチジャークとかできないテクニックの無さの問題が大きいと思う。
ジギング2:電動ジギング
- 21 ジグフォースSSD C634 SPEC-E(テイルウォーク)
- 20 ビーストマスター 2000EJ(シマノ)
- エックスブレイド オムニウム X8アップグレード 4号375m(Y・G・K)
- オシアジガー マスターフロロリーダー 60lb(シマノ)
- リチウムイオンバッテリー 6.6Ah Ⅱ(BMO)
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去年早巻きで調子が良かったようで、回収時に全員ヒットとかあったようなのでこちらも準備した。去年の金州でサバ釣って以来である。
そもそも、普段エサ釣りで使っているがこの電動リールは電動ジギングが本職。
移動しやすいようにバッテリーは腰に付けれるものを用意。
(これもいつも使っているものなのだが)
リーダーがネットだと16号表記だったのに、現物は18号でワインダー通るのにギリギリの太さなのがとても不安。下手に引っかかったらノットブレイクするかも…。
PRノットで組んで5m巻いたが、スプールに収めるために本線20m分くらい切る羽目になった。
ロッドがほぼテイルウォークなのは狙っていたわけではなく、コスパの良いロッドを選んでいたら結果こうなっていた。
他社で同じ程度を探すと必ず値段が高くなるので、テイルウォークは本当に偉大です。
今年は『この構成+場合によっては予備のタイラバタックル』という形で挑戦しようと思う。
下巻やら巻替やらリーダー付やらまとめてやったらお祭り騒ぎだった |