【初心者スタートガイド】タイラバ 駿河湾内近海
今まで駿河湾近海でタイラバをやったことない方が、これから始めるためのスタートガイド。
落としてまくだけの簡単さが奥深い。
オフショア入門にぴったり!
知識・技術・体力
準備段階での調査
★★★★☆(ネットで軽く調べるくらい)
ドツボにはまるので調べるのは程々に。特にこのエリア独特のルールや技術は無い。
当日必要なタイラバヘッドの重さは、予約時に船長に絶対確認しよう。
(大体60g~120gあたり)
当日必要な知識量
★★★★☆(ネットで軽く調べて覚えていこう)
『タッチ&ゴー』『等速巻き』が分かればとりあえず釣りになる。
予約する際は船長に「初心者です」と伝えて、色々教わると良い。
技術的な難しさ
★★★★☆(他の釣りの技術の流用でイケる)
『タッチ&ゴー』『等速巻き』が出来ればベターだが、それらができなくても釣れるときは釣れるので、あまり難しく考えなくてよい。
仕掛けもシンプルなので手前マツリ等の心配もほぼ無い。
疲労度
★★★☆☆(丁度良い充実感)
ハードな釣りではないがやはりオフショア。
船に慣れていないなら、乗ってるだけで多少は疲れる。
近海ならそんなに荒れることは無いはず。
釣り場へアクセスする手間
★★★★★(ほとんど手間なし!)
予約して、船に乗ってしまえば後は船長が連れて行ってくれる。
船に乗ったことが無い方は予約が手間かも。
釣れ具合
本命釣れる度(マダイ)
★★★☆☆(五分五分)
色々釣れてもマダイは釣れないという事は割とある。
どうしてもマダイを釣りたいならばコマセマダイの方が確率は高いかも。
ゲスト釣れる度
★★★★☆(色んな種類がボチボチ釣れる)
このエリアだとサバ・ソウダガツオ・ショゴ(カンパチの子)・シイラ等の青物や、ハタ・アオハタ・カサゴ等の根魚、イトヨリダイ・ホウボウ・ヒラメ・タチウオ等々非常に多彩な魚が釣れる。
オフショアルアー界の五目担当だと僕は思っている。
ゲーム性
★★★☆☆(パターンにはまる時、はまらない時が明確にある)
突き詰めればネクタイの形や色、ヘッドの重さや形、巻き速度や水深などこだわれる点が非常に多い(為に、はまる人はトコトンはまる釣りである)。
初心者のうちはタッチ&ゴーの精度と巻き速度を色々試すのが釣果を出す近道だと思う。
トータル
初心者おすすめ度
★★★★☆(初めてでもすぐにできるようになる)
やることはそんなに複雑ではないのですぐできるようになるし、1匹も釣れないという事もそうそうない。オフショア入門としてとてもおすすめ。
ファミリーおすすめ度
★★★☆☆(マンツーマンで面倒が見れるならば)
簡単な反面単調で飽きられてしまいがち。
飽きられないためにもネクタイやヘッドの交換・タモ入れなど、自分より相手を優先することが多く、慣れないうちは1人の面倒見るのも大変だと思う。
汚れ度
★★★☆☆(カッパとかのアウターは汚れてる)
汚れる釣りではないが、海の状況によっては波をかぶったりするので、濡れても良い防水ウェアを着るか着替えはあった方が良い。
釣れた魚美味しい度
★★★☆☆(フツーに美味しい)
色々な魚が釣れるが、一般的な魚が多く外れが少ない。
どの魚を、どう料理しても美味しく食べれると思う。
コスパ
★★☆☆☆(ちょっと損かも)
過去最大に釣れた時でも乗船代分の魚は釣れなかった。
元を取る事にこだわるより、ゲームとして楽しんでついでに食べれると思った方がいい。
持ち物について
僕が準備するときに使うチェックシートを加工したもの。
最初からこんなに色々持って行かなくて大丈夫。
タイラバをやるために、上記リストの灰色の部分は自分で用意することになる。
次の項目で、金額と合わせて案内する。
コストについて
最初に挑戦するときの費用の目安(2022年現在)
- 船代:12000円
- 道具レンタル:2000円(竿とリールのセット)
- 自前で用意する釣具:5000円
- その他道具:1000円
- 食事類:1000円(パンやおにぎり等と水分。水分は多めに!)
計:21000円
『自前で用意する釣具』の内訳
※もし船長のアドバイスとかち合うようであればそちらを最優先に。
タイラバセット
ここでいうセットとは『タイラバヘッド』+『フック』+『ネクタイパーツ』(ネクタイを固定するプラのパーツのこと)+『ネクタイ』で構成された、結べばすぐ使えるような下の様な商品の事。
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色々な形があるけど、アレコレ使うのは何やってるか分からなくなる原因になるので、最初はオーソドックスな丸型が良い。
素材は主に『タングステン(TG)』と『鉛』という2種類の素材が使われているけど、タングステンはバカ高いので最初は考えなくてよい。
という事でこれがおすすめ。
船長に言われた重さと、その前後の重さの3種類くらいを買っていこう。
(例えば「100gを中心に持ってきて」と言われたら、80gと120gもあればなんとかなる。)
ヘッドの色は重要視ししなくてよいと思うが、迷ったらオレンジやレッドが間違いない。
1つ1000円×3つ=3000円
タイラバネクタイ
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ネクタイは多くのメーカーが、色々な色・形を発売していてとにかく迷う。
たくさん買うと船の上で迷ってしまうし、単価が安くても積み重なると馬鹿にならないので、3~4種類を目安に買えばよい。
これも船長や釣具屋さんのアドバイスを聞けばよいのだが、僕の考えとしては
- ヘッド(タイラバセット)のメーカーと合わせる。
- オレンジとレッドは絶対買っていく。
- 同じ形(『フィネス』とか『カーリー』とか)ばかり買わないようにする。
辺りを気を付ければ良い。
ネクタイは釣果に直結するので、ぜひ選択を楽しんでほしい。
1つ500円×4つ=2000円
また、最近見なくなってしまったが、以下の商品は非常にお勧めである。
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重さ違い・色違いで3パック買えば9種類のネクタイが手に入り、その分コストが節約できる。
『その他道具』の内訳
発泡スチロール
こんなブログを読む方はクーラーはお持ちかと思うが、もし持っていないならホームセンターで買えば十分である。
大きさの目安は容量15ℓ~20ℓくらいか、長辺が40cmあればなんとかなる。
600円
プラ容器
タイラバを針むき出しでしまえないので、タイラバ収納用に使う。
百均に売っているようなプラスチック容器で十分。
使用前と使用後を入れるように2個あればよい。
200円
プライヤー
エソとかタチウオみたいな、歯が鋭くて指を切ってしまうようなアブない奴が釣れることがある。そんな時に針を外すのに使う。
これも百均の工具コーナーにある物でとりあえずは十分。
100円
雑巾
タオルでもボロキレでも何でもよく、魚をつかむのに使う。
これも家にいい物がなければ百均で雑巾を買えばよい。
100円
良い時期・季節
『春は型狙い、秋は数狙い』などとよく言うのだが、初心者であれば圧倒的に秋がおすすめ。
(9月下旬~11月くらいまで)
なんらかの魚が釣れる確率が一番高いし、気候が良くて人にも優しい。
また、
春:サワラキャスティング+タイラバ・ジギング
夏:早朝タチウオ+タイラバ・ジギング
という風に他の釣りと合わせて募集することが多い。
メインの釣りを自分がやるなら、そのついでにタイラバ始めるとお手軽。
釣り準備⇒釣行⇒片付けまでの流れ
経験者が身近にいればお願いしてやってもらえば間違いないのだが、そういう人が居なかったら自分でやってみよう。
釣り船を決める
最初は釣具屋さんで聞くのが間違いない。大体初心者に親切な船長を知っている。
このエリアに出船する釣り船で僕がお世話になったところでは
ホームページやブログを見ると大抵近日中の予定が書いてあるので、自分の行きたい日が空いていたり、タイラバになっているのをまず確認する。
次に、予約方法や受付時間が書いてあるので、それに従って連絡する。(大体は電話かLINEである)
この際、
- 乗船したい日程と、その空き状況の確認
- 道具のレンタルのお願い(タックル一式やライフジャケット)
- 用意する物の確認
- 必要なタイラバの重さや有効なネクタイ等のルアーの情報
- 「初心者なので面倒を見てもらいたい」というお願い
- 出船確認(天候等で出船しないことがあるのでその確認の事)の方法
は聞くなり伝えておいた方が良い。
必要な道具を集める
手持ちを確認して、それから買い物に行った方が絶対に良い。見切り発車で買い物行ってどれほど散財したことか…。
荷物は『船上に持ち込むもの』『下船後に使うので、車に置いていくもの』『クーラーボックスとそれに入れた食料品』という分け方をして持って行くのが良い。船上に持ち込むバッグは濡れても汚れても良い物を選ぼう。
出船確認する
大抵は前日に連絡をくれるか、こちらから確認の連絡を入れることになる。忘れずに確認しよう。
この際に集合時間も合わせて確認しておくこと。
くれぐれも、「明日は出船しないだろう」等と勝手に判断しない事!
天気一つとっても、海上は天候が違って天気が良いこともあるし、雨の方が釣れることもある。
必ず連絡しよう。
船着き場に集合する
慣れていないなら、指定された集合時間の30分前には行って船長を待っているくらいのつもりでいよう。
同じ船に乗るお客さんが居たり、後から来たりするので挨拶と「初心者なのでお願いします」と伝えておくと良い。大体いい人がいて面倒を見てくれる。
船長は出船準備で忙しかったり、常連さんと打ち合わせしてたりするので、お話しするなら様子をみてするようにしよう。
船によってはこの段階で支払いを済ます場合もある。
船酔いするならば、この段階で酔い止めを飲んでおくとよい。
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乗船~ポイント到着まで
船のどこが自分の場所か(『釣座』という)を乗船前に決めるのでその位置に座ろう。
大体このタイミングでレンタルの道具を借りるので、タイラバを付けたり釣りができる準備を進めておく。
もし道具の使い方が分からなかったら、無理して壊す前に遠慮せず船長に確認しよう。
両隣の人にまだ挨拶ができていないのならばここで挨拶しておきたい。
もしかしたら話しかけづらいかもしれないが、糸を絡めたり迷惑をかけた時に、一言あるとないのでは全然違う。頑張ろう。
ポイントまで走っているときにあまりに飛沫をかぶるようなら船後方やキャビンに行くと濡れなくて済む。
釣りを楽しむ
ポイントに到着したら釣り開始である。
タイラバは『早く落とせば有利』という釣りではないので落ち着こう。
もしどのタイラバを使えばいいか分からなければ、船長か隣の人に「初心者で見当もつかないので、最初はどれがいいか教えて欲しい」と説明して手持ちを見てもらい、選んでもらおう。
着底が分からなければ釣りにならないので、分からないようならヘッドを重たくしていこう。
近くにいる人が釣れたら、『どんなタイラバ(ネクタイ)を使っているか』『どれくらいの巻き速度か』などを真似するのが釣れる近道である。
下船
釣れても釣れていなくても終わりはやってくる。
タイラバではそんなに汚れないが、釣座は綺麗にして降りよう。
ゴミもそこらへんや海に捨てたりしない事(捨てる人がいるのも事実だが、そんな釣り人増えて欲しくない)。
下船後に支払う場合もある。忘れないように。
釣れた魚の美味しい食べ方が分からなければ船長に聞くと良い。
帰宅して片付け・料理
疲れていて面倒なのは身に染みて分かっているが、何もしなければ道具は錆びるし魚は腐る。頑張ろう。
魚はどうしても料理する気力が無かったり、たくさん釣れて食べきれなければ、内臓を抜いてキッチンペーパーを腹に詰め、外側もキッチンペーパーでくるんで冷蔵庫に置いておけば数日は持つ。
美味しいおススメ料理
【タイ】松皮造り、タイしゃぶ、アラ汁、塩焼き
【青物・アジ等】刺身、一夜干し
【ハタ類・ホウボウ・イトヨリダイ等】数日熟成させて刺身、汁物、鍋物
危険な点・気を付ける点
船酔い
『前日しっかり寝る』『体を締め付ける服を着ない』『お腹は空きすぎでもいっぱい過ぎてもない状態を保つ』『酔い止めを飲む』『できるだけ遠くを見る』等が対策になる。
酔ってしまったら船長に言って横になっていよう。
船の揺れによって転ぶ・落ちる
特に船の航行中に歩き回ってると起こりうる。
転んで骨折しても、海に落ちてしまっても大ごとになるのでなるべくじっとしている。
トイレ等でどうしても動く場合は、何かにつかまりながらゆっくり移動しよう。
フックが刺さる
魚から針を外すときに暴れられて起こることがある。針をプライヤーで持つようにしよう。
歯やヒレによる外傷や毒棘が刺さる
エソやタチウオの歯は指をスパッと切るしなかなか血が止まらないので厄介。プライヤーやタオルを使って手を保護しよう。
また、オニカサゴなど毒のある魚も釣れることがあるので、良く分からない魚が釣れたら対処法は聞いた方が良い。
もしタックルを購入するなら
「このメーカーが好き!」や「この機能が付いてるものを使いたい!」という希望が無ければ廉価品で十分。
竿:10000円前後
リール:15000円前後
が目安。
スピニングリールよりベイトリールのタックルが圧倒的に使いやすいので、最初はそちらを選ぼう。
ロッド
レンタル品で気に入った物があればそれか、同じメーカーの物を買えばよい。
ルアーウェイトはMAX120gくらいで十分(何gまで対応しているかは竿ごとに違い、竿やメーカーのホームページに書いてある)。
長さは6.6フィート〜7フィートくらいのものがバランスがよく使いやすい。
もし選び方に困ったら釣具屋さんで実物を触って、自分が持ちやすいか確認してみよう。
魚のかかり具合や竿の調子は良く分からなくても、自分の体に合うかどうかはお店で確認しやすい。
持ちにくい竿で一日釣りをするのは疲れるので、握りやすさや脇へ挟みやすさなど、持ちやすい物を探すと良い。
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ダイワの竿はグリップエンドが少し短めなのだが、柔らかくてタイラバに使いやすい。
僕が今から道具をそろえるならこれを選ぶ。
リール
シマノかダイワ、どちらか好きな方から選べばよい。
近海なら大物の可能性も少ないのでエントリーモデルで十分対応できる。
カウンターはタイラバには必須では無いのだが、付いているものを選んでおけば他の釣りに流用できる。
ギア比の違いで
- パワーギア(ギア比が低く、一回の巻上長さが短いがパワーがある)
- ハイギア(ギア比が高く、一回の巻上長さが長いがパワーに劣る)
と種類があるけど、パワーギアの方が初心者向けだと思う。ここは好みで大丈夫。
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タイラバメインならこれで十分。コスパ最高である。
ライン・リーダー
最初のうちはこだわらなくても大丈夫。よくわからないのにここにお金かけるよりは、ネクタイを色々揃えた方が楽しい。
釣行が重なるにつれ糸鳴りや糸ふけが気になってくるので、そうなってから巻きかえればよい。
とりあえず最初は1号をリールに巻けるだけ巻いておくのが無難。大体300mくらい。
フグが発生しやすい夏~秋にかけての釣行が多いようなら、被害を避けるために単色のものを選んだ方がよい。
ラインを釣具屋さんで買うと糸巻きは無料でやってくれるので、釣具屋さんで相談しながら選ぶのが間違いない。
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ゴーセンは国産のメーカーで安心できる。
リーダーは、ラインの4倍の太さが目安なので、4号のフロロカーボンでよい。
これを竿の長さの2倍くらいで、摩擦系ノット(SCノット、FGノット等)で結べば十分である。
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僕は仕掛けを自作するときこのラインを使うのだが、コスパが良いのでそのまま流用している。
適当なものを選ぼう。