まさか今生で手にすることがあるとは思わなかった、ミヤマエ製リールを手にした顛末と使えるようにするまで。



道具をくれる大先輩

 ある日、業界の大先輩から「●●君(僕の本名)、俺ぁもうキンメは行かないから道具くれてやるよぉ~。」という話を頂いた。
一緒に行く人がみんな逝ってしまったらしい。寂しいったらない話である。
確かにご本人もなかなかの年齢である。冬の南伊豆の荒波の中やるキンメダイは辛いらしいのだ。
行ったことないから僕には未知の世界であるのだが。

寂しい話ではあるが、頂けるなら何でも大歓迎だ。二つ返事で、手土産片手に先輩方とご自宅に伺った。


訪問したら

家の場所が分からんというトラブルはあったものの何とか到着し、挨拶もそこそこに釣具を見せていただく。

…とまあ出てくる出てくる。
古いながらもまだまだバッチリ使える状態のイカ竿、コマセ竿、リール各種、ロッドキーパー、仕掛けのパーツ、イカツノ、スッテ等々。
長く色々やってた方だけに所蔵の釣具もすげえ量である。

「もってかねえ分はぶった切って捨てちまうからよぉ~!」などと言っている。
手にはノコギリ、この人本気だ。

頂くだけ頂いて車に積んだらこの量になってしまった。
頂き物一覧
貰い過ぎじゃね?

明らか手土産と釣り合いが取れてない。
メンテが必要ながらも、どれも使えるものばかりである。

「返せって言ったってもう返さないからね!」といったら「もういらねぇよぉ~!」とのこと。ほんとにもらっちゃうからね。

近場の船釣り、近いうちに一緒に行こうねっ!と約束をして失礼させていただいた。


色々頂いた中でも

中でも一番の大物はコレ。

ミヤマエのリール

いや、キンメをやるリールだから安い物では無いとは思っていたが、まさかミヤマエが出てくるとは思わなかった。

ミヤエポック『コマンドX・9R』
(『ミヤエポック』は株式会社ミヤマエの電動リールブランドの事。)

10号1600m、12号1400mも巻ける。お化けである。
キンメダイ釣りの定番で職業漁師も使うプロ仕様の道具で、キンメのみならずカンパチ・コキハダマグロ・アブラボウズ・イシナギ・モロコ等、ほとんどのターゲットを狙えるパワーを持っている逸品だ。

一昔前のモデルだが、当時でも20万円以上したんじゃないだろうか。

開封の儀

開封の儀2

多少使用感はあるが全然綺麗なのだ。
ロゴの横にツマミだかアンテナだかがあるはずなのに無くなってるのが大きい損傷かな。

ステッカーと取説
取説とステッカーも残ってた。

メーカーHPを見るとまだ修理受付しているようなので、下手にいじらないでオーバーホールに出してしまうことにした。

もらったお礼にキンメを釣って持って行かねばなるまい。

まさかキンメダイ釣りに手を出せる日が来るとは思わずいたのだがせっかく頂いたのだ。
入念に準備をしていこうと思う。


ふざけた感じで書いているがホントに感謝してます。出来る釣りの幅がグンと広がった。
なにがしか釣果を持って行かねばなるまい。