魚探を手軽に持ち運ぶべく工夫してみました。
レンタルボートで手軽に使いたい。
今回の製作に当たってはともの企画さん(川奈観光ボートハウスの販売部)に大変助けて頂きました。
魚探の機種選定時に加え振動子ポール(魚探のセンサーを付ける金属の棒)を選ぶ際にもアドバイスを、さらには魚探のマニュアルや廃盤の貴重なパーツまで「もし使えるなら…」と提供して下さいました。
そもそも「魚探をバケットマウスに入れてやろう」という発想がともの企画さんの商品の真似なのですが、しつこい連絡にも親身に対応して頂き本当に助かりました。
本当にありがとうございました。
芦ノ湖で作った魚探ボックスを試してきました
ボート屋さんにもほめてもらいました

魚探が欲しい

二級船舶の免許が取れたので魚探も欲しい。
というか、当初の目的は『子供たちと、魚探掛けしながら芦ノ湖を周りたい』なので魚探が無いと目的達成できないのである。

魚探の機種自体は数年前から調べていたのである程度アタリは付いている。
免許も取れたのだからもはや障壁は何も無い。

おりしも欲しい機種がモデルチェンジのキャンペーンを行っていた。
フックリビールのラストコールキャンペーン告知

ローランスフックリビールが新しくなるらしい。
この機種、発売当初は『コスパが異常』と評判になったエントリーモデルで、いまでも全然現役で使えそうである。

5インチ・7インチ・9インチの3サイズがラインナップされているが、一番バランスの良い7インチは売り切れ。
安価で可搬性の良い5インチか、大画面でサイドスキャン(水底の横まで見れる)対応の9インチか…。
さんざん悩んで
  • 魚探のシステムを少しでも小さくしたい
  • やっぱ安いは正義(値段が倍違う)
ということで、画面の小ささに目をつぶり5インチを購入することにした。


購入品

魚探本体以外にも色々必要な物がある。相談に乗って頂いて購入したのが以下。
アウトブレイクオンラインで購入したフックリビール一式

ともの企画で購入した振動子ポールなど
  • HOOK REVEAL 5in(¥54,000)
  • サンカバー(¥上記に含まれる)
  • 振動子用ポール(¥8,800)
  • ロータリーベース(¥2,000)
  • 液晶保護フィルム(¥800)
  • VS-7080N(¥4,000)
  • BM-5000用中トレー(¥1,300)






魚探本体サンカバー(魚探本体の保護カバー)は正規代理店から、それ以外はともの企画から購入した。
本体はAmazonの怪しい輸入品を買うとか個人輸入するとかすればもっと安く手に入りそうだったけど、本体の日本語対応とアフターを考え正規代理店で購入。
(そもそもキャンペーンと円安のせいで値段差はそれほどなかった)

振動子ポールは何種類かあったのだが、販売元のともの企画さんと相談しておススメされたものにした。
買ったモデルは多段伸縮させることができてボックスに入れれるのが最大のウリ。

ついでに魚探をくるくる回せるようになる&高くできるロータリーベースと、液晶保護フィルムを購入。

ボックスはメイホーのVS-7080Nをチョイス。
魚探と振動子ポールの釣具屋に持ち込み現物合わせして、最もコンパクトに収納できるモデルを選んだ。
中トレーは他モデルの物がピッタリはまるのに気が付いて取り寄せてもらった。

計:約70,900円


本体開封


フックリビールの本体開封の儀
中身は
  • 本体
  • 振動子(水中のセンサー)
  • 電源ケーブル
  • マニュアル類
  • ベース
  • 謎の紙袋×2

フックリビール本体に含まれていた紙袋の中身
紙袋の中身は
  • 振動子に取り付けるステー
  • 電源コードに取り付けるヒューズ

フックリビール本体に付属のマニュアルは日本語が無い
マニュアル類は日本語無し。
最初焦ったけど、代理店のHPに行けばマニュアルあるので問題なかった。

本体と同時購入のサンカバー
サンカバーは付属品無し
ローランス純正サンカバーを取りける様子
ピタッとはまる

加工

購入したのは年末くらいだったのだがほっといたら春になってた。細かいところも詰めて作り始めたのが4月くらい。

道具・材料
電工ペンチ・ラジオペンチ・ヒートガン・デザインナイフ・ポンチ・インパクトドライバー・ドリルビット(5mm)・±ドライバー・差し金・ホールソー(19mm)・穴開パンチ・ハトメパンチ・ハサミ・定規・ラミネーター・ケガキ針・ノコギリ

屋外用耐水テープ・電動リール用電源ケーブル・端子各種・熱収縮チューブ・ステンなべ小ねじ(5mm×20mm)・ステンバネワッシャー・ステン蝶ネジ・グロメット・ペットボトルカバー・タオル・マニュアル類(A4)・ラミネートフィルム(150μ)・プラスティックハトメ・木材・紙やすり(#180)

本体養生

本体・液晶保護フィルム
ハサミ
屋外用耐水テープ

加工中に画面を傷つけないように最優先で液晶保護フィルムを貼る。
画面に液晶保護フィルムを貼るために清掃している様子
液晶画面の汚れを取り
液晶保護フィルムを実際にフックリビールの画面に合わせてフィッティングする
フィルムを
液晶保護フィルムをフックリビールに貼り付ける様子
貼るだけ
『SDカードスロットから浸水して故障する』というおっかない意見も見かけたので対策。
対策って言ってもただテープ貼るだけ。
フックリビールのSDカードスロットから浸水するのを防止する

フックリビールのSDカードスロットから浸水対策には屋外用耐水テープを使用する
剥がれづらくなるように角を丸く落とす
SDカードスロットに耐水テープを貼り付ける様子
ピッタリ貼る

電源ケーブル加工

電源ケーブル・ヒューズ
電工ペンチ・ラジオペンチ・ヒートガン
電動リール用電源ケーブル・端子各種・熱収縮チューブ

電源ケーブルは初期状態だと魚探本体に入力する端子しかついていないので、バッテリー側の端子と間のヒューズを取り付ける。
フックリビールの電源コードは純正状態ではバッテリーに取り付けられないので加工する
電動リール用電源ケーブルのワニ口クリップ切り取る
魚探のバッテリーへの接続は丸型端子が一般的だが手持ちのバッテリーとの愛称でワニ口クリップを選択
ワニ口クリップ分解
ケーブルへワニ口クリップに取り付けるための丸型端子を取り付ける
ワニ口クリップ用に丸端子付ける
ケーブルへのワニ口クリップ取付完成
完成
と、ここまでやってヒューズ入れるの忘れていたのに気が付いた。
ケーブルにヒューズの取付を忘れたので再度電源ケーブルを加工する

ヒューズボックスを電源ケーブルに取り付けるためにCB型端子を両サイドに取り付ける
電源ケーブル途中で切って端子取付。ヒューズにも
ケーブルが漏電しないように熱収縮チューブでしっかりと養生する
端子はめ込んで熱収縮チューブで養生
フックリビールに取り付けるための電源ケーブルはコレで完成
長さあってないけど完成
因みにこの工程、本体購入時にオプションでお願いすることもできる。
お願いした方が絶対に楽だし仕上がりが綺麗だと思う。

中トレー加工

本体・ロータリーベース・中トレー・底板
デザインナイフ・ポンチ・インパクトドライバー・ドリルビット(5mm)・±ドライバー
ステンなべ小ネジ・ステンバネワッシャー・ステン蝶ネジ

魚探本体をボックスに置くための加工。海で使うかもしれないので金属部品はステンレスにした。
フックリビールをボックスに入れて運用する際に本体を設置する場所を借り合わせする
本体置いてベースの取り付け位置決める
本体取り付けのためのロータリーベースを固定するネジ穴の位置を決める
ロータリーベース置いてポンチで穴あけ位置決める
下穴を開けるためにポンチを打って穴の位置を確定させる
ポンチ打った
ポンチを打った場所にインパクトを使って5mmの穴を開ける
ポンチ打ったところドリルで穴開ける
穴を開けるとバリが出てしまうのでデザインナイフで削り取りネジの収まりを良くする
バリが出るので削る
使ったのは市販品のステンなべ小ねじで一式入っていて便利

プラスドライバーを使いロータリーベースを中トレーに固定する
ベースをネジで固定
中トレーの裏側にはステンレスのステーを付ける。重石となって安定する
底板をはめる
この底板は提供いただいたパーツで貴重品。無ければステーでも構わないと思う。
※リンクの商品はサイズ適当です

バネワッシャーを入れて蝶ネジを入れ固定。蝶ネジの必要性はあまりなかった…
蝶ネジで固定
収納の時に本体取る事を考えて蝶ネジにしたが杞憂だった。本体を中トレーにつけっぱなしで問題なく運用できそう。
ネジを短い物に変えて袋ナットにした方が良いかも。

ロータリーベース固定の完成図。これに本体をはめ込むことで運用に近い状態になる
ロータリベース固定の完成図
中トレーに固定したロータリーベースにフックリビール本体をはめ、イメージ通りにできているか確認する
本体はめると大体イメージ通り

ボックス加工

ボックス本体
デザインナイフ・インパクトドライバー・差し金・ホールソー・ケガキ針
グロメット

ボックス本体に、振動子のケーブルを通す穴をあけてグロメットで養生する。
メイホーのVS-7080Nに振動子のケーブルを通すための穴を開けグロメットを取り付ける。そのための位置出し
目見当で良い位置に印を付ける
グロメットを取り付ける位置を決めたら19mmのホールソーを使い穴を開ける
ホールソーで穴をあける
ホールソーで穴を開けるとバリが出てしまうのでデザインナイフで削り取る
バリを取る
径の合うグロメットをはめ込む
グロメットはめる
グロメットには穴が開いていないが、穴を開けてしまうと飛沫が入って養生にならないので十字で切込みを入れる
グロメットに十字の切込みを入れる
取り付けたグロメットに実際にケーブルを通した図の内側
ケーブル通した図(内側)
グロメットを設置した状態の外観
ケーブル通した図(外側)

振動子取付

振動子・振動子ステー・振動子ポール
ペットボトルカバー・タオル

振動子を振動子ポールに取り付け養生する。
なんせこの振動子、『強度はガラスのコップ程度』とかいうくらい繊細なので…。
振動子(水中センサー)にステーを取り付けるのだが方法が分からない
ステーを取り付ける…のだが
振動子にブラケット取付の為取説を確認するが日本語の記載が無くて困る
取り付け方が分からん。マニュアルに日本語無い…
フックリビールに付属のマニュアルには日本語の記載が無いが図解があるので何とかなる
図を見てそれっぽくやってみる
振動子にブラケットを取り付けた図
ただはめるだけだった
ブラケットの付いた振動子を振動子ポールに取り付ける。振動子に付属のネジで取り付けるだけだった
振動子ポールに取り付け
振動子は繊細なので壊れないように養生しておく。百均で購入したペットボトルカバーを重ね、間にタオルを挟んだものを用意した
養生は、百均のペットボトルカバーを2枚重ねにした物にタオルを挟んでみた。

振動子を振動子ポールに取り付け養生した完成図
完成

マップ&マニュアルのラミネート

穴開パンチ・ハトメパンチ・ハサミ・定規・ラミネーター
マニュアル類・ラミネートフィルム

頂いたクイックマニュアルと芦ノ湖のマップを持ち運び用にラミネート。
マップはコチラのページからお借りした。
船上でフックリビールがトラブった時の為にクイックマニュアルを持って行く。そのためにラミネートで養生する準備
マニュアル類の角を切る
ラミネートフィルムに印刷したプリントを挟んでラミネーターに通す。フィルムは150μを使用した
ラミネートする
ラミネートしたプリントは紙のある部分に穴を開けるとそこから浸水してふやけるので、紙を切り取ってラミネートフィルムだけの部分に穴を開ける
端っこの紙が無い部分に穴をあける
上記で開けた穴にハトメパンチを使用してプラスチックハトメを取り付ける
ハトメを留める
プラスチックハトメを取り付けたマニュアル類の完成図
こうすると浸水した時に紙がふやけないはず
完成したマニュアル類はリングでまとめ、二つ折りにしてボックス内に入れておく
リングでまとめれば完成
ボックスに収まらなかったので2つ折りにして入れてしまった。

当て木作り

差し金・ケガキ針・ノコギリ
木材・紙やすり

振動子ポールやロッドキーパーなど色々取り付けるのに使う当て木。
大抵借りれるのでいらないのだけど、持っていけばセッティングスムーズなので何種類か入れておくことにした。
振動子ポールやロッドキーパーを取り付けるための当て木を準備する
サイズを決める。今回は長さ12cm
ツーバイフォー材など手持ちであった木材を12cmで切断する
全部同じ長さで切る
切断面がバリバリなので180番の紙やすりで整える
切断面をヤスリ掛け。180番だけで十分だった
当て木各種完成。3種類の厚さの木材を2枚ずつ、計6枚作成した
各厚さ2つずつ作って完成

完成図

ここまで断片的に出来上がってきているのでなにやっているか訳分らないと思うのだけど、完成した物がこちら。
ローランス『フックリビール 5インチ』を芦ノ湖のレンタルボートで運用するための魚探ボックス完成図
全景
ローランス『フックリビール 5インチ』を芦ノ湖のレンタルボートで運用するための魚探ボックス完成図
船上ではこの形で展開し使おうと思っている。
蓋が日よけになればいいな、という魂胆。

使用中の内部はこんな感じ。
魚探ボックスを展開した際の内部はこのように整頓して置かれる
魚探使用時に使わないサンカバーや余った当て木、マニュアルやバッテリーが入るようになっている。
当て木は寸法フィーリングで決めたのにジャストフィットして感動した。

ボート操船中にボート屋から連絡が来ることもあるので、ボックス内の手が出やすい所にスマホを置く予定
魚探の後ろにはスマホ入れて置いて、いざという時の連絡に備えるつもり。

収納時は以下の手順で収納する。
魚探ボックスの運搬時や収納時の手順。手順通りに入れればキレイに収まる
本体を外した中トレーを入れ
最初に中トレーを収納したら電源ケーブルを仕舞う
電源ケーブルを入れ
魚探ボックス収納手順。空いている端っこに折りたたんだマニュアル類を仕舞う
マニュアルを端に入れ
魚探ボックス収納。マニュアルまでしまったら次に本体を収納する
本体を入れ
魚探ボックス収納。普段は電動リール運用に使用しているリチウムバッテリーを入れて持って行く
バッテリーを入れ
魚探ボックス収納の最後のスペースには一番デカい振動子ポールをしまう。繊細なパーツなので気を遣う
空いた空間に振動子ポールをはめ込む
魚探ボックス収納の最後はサイドトレーに当て木と仕切り板をいれて乗せれば完成である
サイドトレーを入れて当て木を収納し
魚探ボックス収納のほぼ完成図
仕切り板を最後に乗せる
魚探ボックス収納をしっかりすませれば蓋がキッチリ締まる
これでぴったり蓋が締まるのである。


使ってみて

芦ノ湖のすずきボートに持ち込んで試運転してみた。
芦ノ湖で作った魚探ボックスを試してきました

振動子ポールの取付はこのようになる
セットアップこそ手間取ったが概ね順調。
手間取ったのも魚探本体のセッティングが大変だっただけで、家でやって行けばもっと楽だった。
ただ、多少なりとも改善点も見つかった。

振動子のコードが長すぎる

振動子のすぐ近くに本体を置けたので大部分のコードが余ってしまった。釣りしてる時になんかに絡みそう。
振動子ポールのコードがだいぶ余って何かに引っかかりそうだった

余っている分を全てボックスの中に引き込んでしまえば解決できそう。

偏光グラスあった方が良い

よく見たら水底が見える程浅かった…、という場面が何回かあった。水面が光っちゃって見えないのである。
魚探で深さは分かるのだけど、魚探で浅いのが分かった時にはすでに手遅れ。絶対に目視した方が良い。
水面下が見えずに浅い所にいっても気が付かないことがあったので偏光サングラスを付けて操船した方が良さそう

持ってるんだから持っていきゃいいのである。

振動子を拭くタオルが欲しい

最後に全部ボックスに収納して撤収するのだが、(当たり前だけど)振動子が濡れているので拭いてから片付けたい。

タオル一枚入れて行けばいいだけなので、忘れないようにボックスに入れておく。

鍵の保管

車のカギはシェルジャケットのポケットに入れてチャックを締めていたのだけど不安。
なんかの拍子に落としそうである。
魚探ボックスに入れておいても良いのだけど、雑に放り込んでおくと何かの拍子に無くしそうだし。
車のカギをポケットに入れて操船していたが落としてしまいそうなのでフローティングキーホルダーを準備した
振動子拭くタオルもご一緒に
なのでフローティングキーホルダーを付けてボックスに入れておくことにした。
デカいから目立つし、万が一落水しても浮くし。

マニュアルのリングがデカすぎた

マニュアル類を持って行ったのは大正解だったのだけど、束ねているリングがデカい&太くてマニュアルが見づらかった。
用意したマニュアル類を束ねているリングが合わずマニュアルが使いづらかったので交換

プラ製の太い物から金属製のものに変更。
内径が小さい分角が引っ掛かってめくりづらくなってしまったので、少し角を切り落として対応した。

ゴミ袋付けておきたい

今回は釣りをしなかったので大したことなかったが、絶対にゴミは出るのである。
魚探ボックスは一番手元にあるはずなので、コレにゴミ袋付けておけると重宝しそうである。
魚探ボックスは手元にあるのでゴミ袋を付けておくと便利である。そのために工夫を施した

カラビナ付きベルトが丁度1つ余っていたので着けてみた。
風でなびいてゴミ飛んでっちゃうかもしれないから、これはもう一度使って様子を見てみる。